事業と技術
topics #04
社会システム事業

社会インフラの健康状態を見守る。

高齢化が進む社会インフラ。
その健康状態をはかるために。

世界中で橋梁などの社会インフラの多くが老朽化し、耐久年数の限界が迫っています。なかでも日本国内における老朽化は、今後ますます加速すると見られています。20年後、建設後の経過年数が50年以上となるものの割合は、橋長2m以上の道路橋や水門など、河川管理施設で約65%、トンネルでも全体の半分近くにものぼります。
これらを効率的に維持管理し、安全性の確保やLCC(ライフサイクルコスト)の適正化をはかることが喫緊の社会課題となっています。点検と点検の間の安全性の確保、現状の構造物の性能・挙動の確認、地震や台風などの自然災害による突発的な損傷の検出、原因究明や将来の損傷劣化予測に至るまで、新技術に期待される役割は広範です。

社会インフラの老朽化や異常箇所を診断・推定する
「構造物モニタリングシステム」。

オムロンは社会インフラ(橋梁)の劣化進行の監視や自然災害などによる突発的な損傷を検出する新しいセンシング、モニタリング手法(データ分析技術や情報提供技術)を研究。独自の「センシング技術」と「無線ネットワーク技術」を用いて、その実用化を目指しています。
様々な環境で構造モニタリングが可能になる先端的なセンサおよび無線センサネットワークを開発。それと同時に、最適なセンシングによる「組み合わせ」「場所」「情報」に基づいた、実用的なモニタリングシステムを実現していきます。

安全性を確保しつつ既存インフラを最大限に活かす。

橋梁などの構造物は年を重ねるごとに経年劣化が進みますが、その進行度合は一様ではありません。地震や台風など、自然災害による突発的な損傷の度合もケースバイケースです。このため安全性の確保とLCCの低減を図るには、新しいセンシング手法、モニタリング手法を確立することが必要不可欠です。
オムロンは、独自のセンシングと無線ネットワーク技術を活かし、フィールドでの実証実験を経て、社会インフラ老朽化関連事業に挑戦しようとしています。既存の社会インフラを最大限に活かすことで、人にも地球にも望ましい未来を目指します。