業界初 太陽光発電システムの普及に必要不可欠な複数台連系時の単独運転防止技術を開発 ~同技術を搭載したパワーコンディショナを順次発売~ | オムロン
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業界初 太陽光発電システムの普及に必要不可欠な
複数台連系時の単独運転防止技術を開発 ~同技術を搭載したパワーコンディショナを順次発売~

  • 2008年8月20日
  • オムロン株式会社

オムロン株式会社(代表取締役社長:作田久男)は、集合住宅やソーラーパーク等、太陽光発電システム(以下:PVシステム)が集中的に設置される際においても、PVシステムの単独運転を防止する技術「AICOT:Anti-Islanding Control Technology」を業界に先駆けて開発しました。
(「AICOT」は当社の商標です)

当社は、株式会社関電工等とともに独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業である「集中連系型太陽光発電システム実証研究(群馬県太田市)(※3)」において、PVシステムを複数台連系した際の、単独運転検出技術を研究してきました。今回開発した単独運転防止技術「AICOT」は、この実証研究の成果として確立したものです。

当社では、「AICOT」を搭載したPV用のパワーコンディショナを今年12月から発売を開始します。(1.5kWタイプ:2008年12月、4kWタイプ:2009年4月)  <イメージ写真>

開発の背景

PVシステムにおいては、停電や電力事故等により電力会社からの電力供給が停止された際、PVシステムによって発電した電気が流れ続ける可能性があります。この場合、復旧のための点検や工事を行なう際に、人身および設備に大きな影響を与える恐れがあります。このため、PVシステムには、これを防止するための「単独運転防止機能」の搭載が規定化されています。

しかし、PVシステムを複数台連系した場合
  ① PVシステム間の単独運転検出機能の相互干渉による検出時間の遅延または検出不能
  ② 単独運転検出機能(能動方式)による系統への影響
  ③ 単独運転検出機能の誤動作による一斉停止による系統への影響
  ④ 高低圧混触事故時の高速動作の必要性
といった課題が提起されています(系統連系技術要件検討委員会報告書 社団法人 日本電気協会)。

これまで様々な研究が実施されてきましたが、こうした課題を解決する技術が確立されず、PVシステムの集中連系、複数台連系を普及させるうえでの足かせになっていました。

このため、PVシステムを複数台連系させる場合、
  ① 実機による相互干渉試験
  ② 昼間の最低負荷の量に占める発電量の割合を7割以下に制限する(7割ルール)
などにより、安全性を確保する必要がありました。

「AICOT」は、こうした課題を解決し、PVシステムの集中連系・複数台連系を可能にする、日本初の技術です。福田康夫首相が先ごろ発表した温暖化対策の基本方針(福田ビジョン)の中で、太陽光発電の導入量を2020年までに10倍、30年までに40倍に引き上げる目標が表明されました。この目標を達成するために、配電系統への連系量が増えれば、局所集中的に多くのPVシステムが連系されることが予想されます。

「AICOT」搭載のパワーコンディショナの発売により、ソーラータウンの開発や集合住宅へのPVシステムの導入が加速するものと考えています。

AICOT搭載によるメリット

膨大な設備と時間が必要な複数台連系時の単独運転試験をすることなく電力会社との連系協議を完了できます。
配電系統の安全を担保するための追加設備の投資が、大幅に削減されます。
(前述の「集中連系型太陽光発電システム実証研究(群馬県太田市)」では553台の複数台連系で、AICOTのバックアップシステムとして機能している保護装置は約1億円)
現在は区分開閉器(※4)単位で、最大でも昼間の最低消費電力の70%以下の発電量のPVシステムしか導入できません。AICOT搭載のパワーコンディショナを用いることにより、設置可能容量が大幅に拡大できます。

*AICOT搭載のパワーコンディショナをPVシステムに用いることで、集合住宅や、ソーラーパークのような、PVシステムが配電系統に複数台連系されるアプリケーションに適用可能です(電力会社との個別協議は必要)

NEDOはさらに、「集中連系型太陽光発電システム実証研究」の設備等を有効利用しながら、09年度までに複数台連系時の単独運転検出装置の認証に資する試験技術を確立することを目的に「単独運転検出装置の複数台連系試験技術開発研究」を実施する予定です。
現時点で、「AICOT」は複数台連系時の単独運転防止において電力会社が求める高い技術水準に達しており、さらにその先に見込まれる認証制度策定において、標準化が期待されている技術です。

※1:連系(系統連系)
発電設備(分散型発電)の出力を系統(商用ライン)に接続することをいいます。発電設備の電力でまかなうことができない時は系統から不足分を供給します。

※2:単独運転
発電装置(単機又は複数台数)が連系している電力系統が事故等によって系統電源と切り離された状態において、連系している発電設備の運転だけで発電を継続し、局所的に線路負荷に電力供給している状態のことです。

※3:「集中連系型太陽光発電システム実証研究」
独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託事業。株式会社関電工が受託。

※4:区分開閉器
遠隔から系統切り替え操作や事故復旧操作を行うための、6kV配電線を区分する開閉器。


ソーラーパーク(群馬県太田市)

太陽光発電システムの構造

太陽光発電システムの構造

① 太陽電池モジュール
  このパネルで太陽の光を受けて、電気を作ります。
② パワーコンディショナ
  太陽電池モジュールで発電された電力(直流)を家庭で使える電力(交流)に変換、さらにシステム全体の運転を自動管理します。
③ 分電盤
  発電した電力を各部屋で使えるように各電気機器に送ります。
④ 売電・買電用メーター
  発電して余り、売却した電力(売電)量と、購入した電力(買電)量をそれぞれ表示します。
⑤ 接続箱
  太陽電池からの配線を一本にまとめてインバーターに送る装置です。また太陽電池に電気が逆流したり、一度に大きな電流が流れたりしないようにする機能をもっています。

1.5kWタイプの商品発売時期につきましては、計画の変更があり現時点では未定です。
(2009年8月31日)

詳細お問い合わせ先
オムロン株式会社
インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー 
経営企画部  広報担当 原沢 修
〒141-0032 東京都品川区大崎1-11-1 ゲートシティ大崎 ウエストタワー 14階
TEL: 03-3779-9434
URL: http://www.ia.omron.com