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トグルスイッチとは

定義

トグルスイッチ画像

トグルスイッチは、つまみ状の操作レバーを上下あるいは左右の一方向に倒すことで、電気回路を切り替える構造をもったスイッチです。
トグル(Toggle)は上着のボタン代わりに使う留め木のことで、レバーがこの留め木に似ていることからトグルスイッチと呼ばれています。

特徴

簡単、確実に操作可能 人の指で突出した棒状のレバーを操作するので、簡単かつ、
確実にオン/オフの切り替えができます。
豊富なバリエーション 汎用的で用途が広範囲にわたるので、
外形サイズや仕様で非常に多くのバリエーションがあります。

汎用性が高いため、多くの種類から用途に合った製品を選定できます。

種類

トグルスイッチは外形サイズで分類されます。小形、超小形は機器や設備のパネルに取り付けるタイプで、パネル面にあける穴径がそれぞれ12mmと6mmです。一方、極超小形はプリント基板に直接はんだ付けするタイプです。
外形サイズのほかに、極数、レバー位置とオン/オフ状態のパターン、モーメンタリ動作(操作部から手を離すとレバーは自己復帰する動作)の有無などで製品バリエーションを設定しています。さらに、IEC60529に定められた保護構造の「IP64」を満たすことで異物の進入やフラックスの浸入を防ぐなど、スイッチが組み込まれる機器の製造工程まで考慮した工夫もしています。

小形トグルスイッチ ・・・取り付け時穴径12mm用

超小形トグルスイッチ ・・・取り付け時穴径6mm用

極超小形トグルスイッチ ・・・プリント基板実装用

搭載される機器や設備に合わせて、外形サイズから選びます。

構造

極超小形タイプでIEC60529のIP64に適合した保護構造をもつトグルスイッチの例です。レバー、ばね、Oリング、プランジャ、可動片、ケース、ベースで構成されています。

トグルスイッチ構造図

1 レバー

指で操作方向に倒してオン/オフを切り替えます。樹脂製が一般的ですが、大きなサイズの製品では強度を高めるために金属製にすることがあります。

2 ばね

レバーの内部に装填されます。プランジャをレバーの外方向に押し付けて、常にベース底部に接触するようにしています。

3 Oリング

環状のゴム製部品で、ベースとケースのかん合部および、ケースとレバーの可動部から異物が入るのを防ぎます。

4 プランジャ

レバーの下端に取り付けられる樹脂製の部品で、ベース底部に常時接触するようにしてレバーの動く範囲を規制します。

5 可動片

レバーに組み込まれるU字形状の接点です。レバーの動きに連動してU字の先端部が端子を挟み込んでオン状態にするスイッチ機構を形成します。これにより異物が接点間に入り込みにくくしています。

6 ケース

内蔵する部品を保護します。上面の穴を通してレバーを支えるはたらきをします。

7 ベース

ケースと共に内蔵部品を保護します。底面から端子が突き出た構造になっています。

応用例

産業用機械や業務用機器において電源回路や制御回路の切り替え

産業用機械分野

  • 工作機械、金属加工機、包装機、搬送機、ロボットなど

業務用機器分野

  • 計測器、映像機器、放送機器、通信機器など
工作機械

工作機械

ロボット

ロボット

計測器

計測器

通信機器

通信機器