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コネクタの基礎知識:規格編

コネクタの規格

コネクタの規格としては、大きく2つに分類されます。

  • コネクタそのものを定めた規格
  • 規格コネクタを採用する通信規格など他の規格

コネクタそのものを定めた規格では、コネクタのスペックを定めたもの、通信規格でコネクタの仕様まで定めたものなどがあります。

コネクタそのものを定めた規格例

DIN41612規格
DIN規格はドイツ工業会規格です。数ある規格番号の中でコネクタを定めたものがいくつかあり、DIN41612規格(一般的にDINコネクタと呼んでいる基板対基板コネクタ)が有名です。他にも丸型コネクタを定めたものもあります。
MIL-C-83503規格
MIL規格は米軍規格です。この規格もDIN規格同様様々な規格番号がありますが、コネクタではMIL-C-83503規格(一般的にMILコネクタと呼んでいるフラットケーブルコネクタ)が有名です。
IEC61076-4-101規格
IEC規格は世界規格です。
このIEC61076-4-101規格は2mmピッチHMコネクタの規格です。
USB規格
この規格はUniversal・Serial・Busという通信規格ですが、コネクタそのものをこの規格内で定めています。

規格コネクタを採用する通信規格など他の規格例

VME Bus規格
VME Bus(Versa Module Eurocard)規格はラックシステムの通信規格で、DIN41612コネクタを採用した規格です。
Compact PCI規格
Compact PCI規格は3Uまたは6UのEurocardベースの産業用コンピュータの標準規格です。
IEC61076-4-101規格のHMコネクタを採用しています。
Compact PCI規格で独自の信号配置を決めており、IEC61076-4-101の端子番号とは一致していません。
RS-232C 規格
RS-232C(Recommended Standard 232 version C)はEIAによって標準化された規格で、正式名はTIA/EIA-232-Eです。
この規格はCOMポートにモデムやプリンタなどの周辺機器を接続するために広く用いられており、端子には、Dサブコネクタの25極、9極が良く使われています。

安全規格の定義

安全規格とは、電気機器を使用する消費者を感電や火災の危険から守るために、機器自身や構成する部品に求める基準をいい、事故防止のための最低基準です。 各国で電圧事情、気候条件、安全に対する考え方に違いがあるので、それぞれが独自の規格を制定して運用しています。

コネクタがその規格を取得していると、それを使用する機器を規格申請する際、コネクタの試験は免除されます。

各国の安全規格と認証機関

各国の認証マークなど

各国の安全規格の体系

各国の安全規格の体系

安全規格の基本的要求

北米:

電気機器が原因の火災防止を重視して、機器や部品に使用される絶縁材料の燃焼性、着火性、温度上昇度を規定しています。
主な規格はUL(アメリカ)、CSA(カナダ)。

欧州:

電気機器の感電事故防止を重視して、機器や部品における絶縁距離やトラッキング性※を規定しています。
主な規格はEN/IEC(欧州/国際)。

※トラッキング性
電位差をもつ電極間にある絶縁物の表面に炭化した導電路が形成され絶縁性を失う度合い

  電圧 事故 最も重要な要求
北米 120/240Vac 火災 燃焼性
欧州 230/400Vac 感電 絶縁距離

主要な安全規格

名称 IEC UL CSA VDE CCC、CQC
国家規格 ANSI規格 CSA規格 EN/IEC規格 中国国家標準 GB規格
国際 アメリカ カナダ 欧州/国際 中国
概要 最新の科学技術にもとづく電気の技術基準。各国の規格のベースとなる 火災防止を目的に、米国での電気製品の販売に州や市ごとに強制されている。部品も取得が必須。 北米安全規格が適用され、米国のULと同様に火災防止を目的に、運用されている。 感電と火災防止を目的にしているが、法律上の強制はない。罰則が厳格のため強制と同じ 強制認証の対象となる品目が決められ、中国国内への輸入および販売が禁止される
認証機関   UL、RU CSA VDE
TUV-Rh
CCC、CQC
認証マーク IEC UL
RU
CSA VDE TUV-Rh CCC
CQC

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