センサネットワーク技術で社会をより安心・安全に

Vol.6オムロン株式会社

はじめに

オムロンは、より安心・安全な社会づくりに貢献するためのセンサネットワーク実用化に向けた技術開発をしています。この度これまで普及を阻害していた大きな要因である電源に関する課題を解決する「スマート・センシング・モジュール」の開発に成功しました。
オムロンの目指すセンサネットワークは、無線通信機能を持つ小型なセンサ機器(以下ノード)を様々な場所に設置し、ネットワーク化することで、現場の状況を素早く正確に把握し、様々な管理や制御に応用することを目的としています。

ネットワーク化すれば関連情報が多くなり、将来の状態を予測することも可能です。人やモノの位置や状態、温湿度や風量などの自然情報などを蓄積・解析することで、予測した将来の変化に対応するための最適な制御を実現できます。まさに未来を見据えた次世代コントロールです。

センサネットワーク
未来を予測

センサネットワークの応用について

産業、社会、生活の分野で幅広い応用が考えられます。オムロンの事業領域である製造現場、駅・道路や商業施設、生体情報やエネルギー環境分野など、様々な分野で応用が可能です。例えば、機械装置の場合は不具合が発生する前に保守を実施し、異常停止を未然に防ぐ、人の健康の場合には、病気になる前にその要因を改善し病気を事前に防ぐことが可能となります。

オムロン注力分野

スマート・センシング・モジュール(Smart Sensing Module)の開発について

センサネットワーク実現のためには、大きく2つの技術的課題を解決する必要があります。ひとつは、数多くのノードを24時間365日 稼動させるための電源をどのように確保するか。もうひとつは、ノードから送られてくる膨大な情報によるネットワークおよびサーバ負荷をいかに軽減させるかです。
オムロンは、この2つの課題を解決するため、ノード側を賢くコントロールし、必要性に応じて通信することにしました。つまり、ノードの電力の大半を占める通信頻度を下げることで、電池寿命を延ばし、ネットワーク負荷を減らすという方法です。具体的には、ソフトウェアによるアルゴリズムを知恵としてノードに搭載した「スマート・センシング・モジュール」(以下SSM)を開発し、即時性を保ちながら価値ある情報のみを抽出し、サーバとの通信頻度を適正化します。

度を低く抑えるというアルゴリズムなどにより、電池の寿命を5倍の5年以上に高めることに成功するとともにネットワーク負荷を10分の1に低減しました。
なお、このSSMの知恵はサーバから任意に書換えることが可能であり、ノード数やセンサの種類に応じて柔軟に対応できます。

データの重要性を利用して計測タイミングを動的に変化させ、ムダなセンシングを削減

今後の展開について

現在、自社工場でクリーンルームの空調制御の最適化や、生産設備の最適運用に向けてその効果を検証中です。また検証結果を踏まえ、ノード同士が互いに連携することで、より効率よくセンシングするための知恵をノード自身が学習するアルゴリズムの開発にチャレンジしています。

家庭、街、オフィス、公共交通機関、自動車など様々な場面で、センサが私たちを見守り、より安心・安全で快適なサービスを提供してくれる、その様な社会をオムロンのセンシング&コントロール技術で実現していきたいと考えます。